比較用の音ファイル 内容はブルッフ(Max Bruch)のヴァイオリン協奏曲第1番第1楽章冒頭のカデンツァ 演奏はRuggiero Ricci(録音は1960年ころ) 各約25秒程度  ヴァイオリンの呼び名は,過去の著名な所有者(奏者が多い)名であることが多い. ●フォルダー「Stradivari」はAntonio Stradivari(1644?-1737)作のヴァイオリン  ファイル名は「V_S_呼び名・作製年.wav」となっている.  「Str_Ern+Esp+Joa+Mad+Mon.wav」は5本のStradivariusのG線開放弦の音を続けて入れたものである.  「Joachim逆転.wav」は「V_S_Joachim1714.wav」の時間軸逆転波形である.  エルンス:オーストリア帝国(現チェコ)の名手Heinrich Wilhelm Ernstが1850~1865年に使っていた楽器  スペイン:スペイン王カルロスⅡのイタリア来訪時に贈呈予定でStradivariが作ったが,来訪中止で宙に浮いた装飾付きの楽器  ヨアヒム:19c後半~20c初頭のヨーロッパ全体の音楽界の大御所でハンガリーのJoseph Joachimが持っていた数本のStrad.のうちの1本  マドリレーニョ:奏者Ricci自身の所有楽器 過去には物理学者フランクリンの妻が所有していた等の経歴がある. ファイル名に特殊文字を使えないので,「ニョ」が「gno」になっているが,本来はMadrileño  モナステリオ:奏者Ricci自身の所有楽器 大ヴァイオリニストJesus de Monasterioが使っていた.1716年作とも. ●フォルダー「Guarneri」はGuarneri del Gesù(Bartolomeo Giuseppe Guarneri)作のヴァイオリン  ファイル名は「V_G_呼び名・作製年.wav」となっている.  「Gua_Ber+Vie+Gib+Laf+Pla.wav」は5本のGuarneri del GesuのG線開放弦の音を続けて入れたものである.  ド・ベリオ:ヴィオッティの弟子.フランコ・ベルギー派の創始者Charles-Auguste de Beriotが使っていた楽器.  エクス・ヴュータン:ド・ベリオの弟子Henri Vieuxtempsが使っていた楽器.  ギブソン:「パガニーニ弾き」と言われた奏者Ricci自身の常用のグアルネリ  ラフォン:ヴィオッティ~ロードの系統のフランス派の奏者Charles-Philippe Lafontが使った楽器.現在はNigel Kennedyが使用.  プラウドン:最初の所有者である蒐集家Chichery Plowden(ロンドンのディーラーJohn Hartから購入)の名前がついている. 以後,多数の人を経て,現在はMark Ptashneの所有となっている.表板の隆起が浅く音が大きい.裏板は1枚板. ●フォルダー「Others」はStradivari, Guarneri de Gesu 以外のCremona派の名工のヴァイオリン  ファイル名は「V_製作者名・作製年.wav」となっている.  「Otros_AA+GS+NA+CB.wav」は以下の4人の楽器によるG線開放弦の音を年代順につないだものである.  Andrea Amati(1505-1578): ヴァイオリンと呼べる最初の楽器(3弦)を1530年代に作ったとされる.Cremona派の始祖.  Nicolo Amati(1596-1684): Andrea Amatiの孫.Cremonaのヴァイオリン製作の最盛期を築いた.ヴァイオリン製作のギルドの長. 大きな工房をもち,多くの弟子(Andrea Guarneri, Giovanni Battista Rogeri, Francesco Ruggeri, Antonio Stradivari etc)を抱えた.  Gasparo da Salò(1540-1609): 時代考証が進む以前,最初のヴァイオリンを作ったと思われていたが,年代の不整合から否定されるようになった.  Carlo Bergonzi(1686-1747): Nicolo Amatiの弟子.Stradivariの工房を末子Paolo Stradivariから譲り受けたが,工房の引継ぎ後数年で死亡した.